2007年 02月 07日
『それでもボクはやってない』
「もし電車で痴漢に間違えられ、駅員に『事務所で話聞かせてもらいます』と
言われても、ついて行ったらあかんねん。その場で名刺でも渡して去らないと。
駅事務所に入ってしまったら、もう認めたと同じらしいわ」
と聞いたことがある。
この映画を見て、なるほど、それって本当らしいなと思った。
主人公にそんな予備知識はなく、ただ真実を話そうと駅員に
ついていったばっかりにえらい目に遭わされる。
実録ものを見ているような感じ。彼がどんな順序で取り調べられ、
裁判にかけられるかを派手な脚色なしに追っている。
でもすごくサスペンスフル!で、最初から最後までドキドキしながら見た。
よく作り込まれた構成なんだなー。
主人公がフリーターで、たまたま面接の日に乗り慣れない電車に乗ってしまった
っていうのもよくできてるんですよね。
満員電車の礼儀がわかってないから、まぎらわしい行動をとってたりする。
本当は痴漢をやっていて、嘘をついてるかも。
と取れなくもないわけ。
あと、世慣れた社会人ならもっと別の対処をするだろうなっていう場面も、
融通がきかないというか、まっすぐすぎるというか。
その辺り、自分だったらどうするかなって考えてしまいます。
自分の中の正義を通せるかって。
役者がとってもいいんです。隅から隅までほぼ全員、完璧っていうくらい。
脇役ウォッチャーのわしとしては、裁判官の大森光明さんと
弁護士の浜田明っていう人が気になりました。
日本の裁判ってこういうことになってんのか〜と驚きが色々。
常に痴漢冤罪の危険と隣り合わせにある、電車通勤の男性は
参考のために見ておくといいかもしれないよー。
万
by aundo2005
| 2007-02-07 21:44
| Movie