エイプリルの七面鳥【Pieces of April】

4月のお話じゃないよ。エイプリルは女の子の名前。あるアメリカ人
家族の、感謝祭の1日を描いたストーリーです。始めに言っときます、
すごくいい映画です。




ニューヨークのダウンタウンでカレシと同棲しているエイプリル。
その日の朝はカレシに叩き起こされ、しぶしぶ「七面鳥の丸焼き」に
取りかかります。パンクなメイク&ファッション、ごちゃごちゃモノ
で溢れたアパートの室内、オーブンに詰まった雑貨・・・見るからに
料理とはほど遠い環境。前途多難なムードが濃厚です。けどカレシは
用事があるとかで出かけてしまう。取り残されたエイプリルの、半ば
投げやりな孤軍奮闘が始まります。

一方、いかにもアメリカの中流家庭といった風情の一軒家。パパママ、
お兄ちゃん、妹、おばあちゃんが車で出かけるところ。やさしいパパ
に綺麗なママ、頭の良さそうな子どもたち。けれど、どうやらママが
ワケありな感じ。この家族にはものすごい緊張感が漂っていて、おば
あちゃんのボケっぷりでなんとか救われているような車内です。

料理を作るエイプリル側と、招待された家族の側、交互に物語が進行
していき、徐々に、長女エイプリルと家族の関係、特にママとの間に
溝があるらしいことなどが見えてきます。話は一直線で単純なのだけ
ど、ほどよい省略で見ている側に考えるスキを与えるという感じ。加
えて「料理するだけ」「ドライブするだけ」なのに小さな(笑える)
事件がいくつも起こるものだから結構ハラハラドキドキする。脚本と
演出が素晴らしいと思いました。

それもそのはず!脚本&監督のピーター・ヘッジズは「ギルバート・
グレイプ」の原作と脚本を書いた人。本作が監督デビューだそうです。
いい仕事してます。

エイプリルはがさつな女の子、ママは強烈な毒舌家。甘さなど全く持
ち合わせていない彼女たちとは対照的に、男どもはみな優しく大人し
い。けど全員に共通してるのは「愛情は欲しがるものじゃなく与える
もの」と考えて実践しているところかな。みんなが見えない努力をし
つつ、表面的にはきっぱりさっぱりしているところが、ちょっと苦い
家族の物語を清々しくしているのだと思います。

エイプリル役のケイティ・ホームズ、ママ役のパトリシア・クラーク
ソン(YOUに激似)、パパ役のオリバー・プラット(エグゼクティブ・
デシジョンで爪楊枝をくわえてた人、わしのお気に入り)以下、キャ
ストも申し分なし。カレシと弟くんもかなりキュートです。そうそう
「ウィル&グレイス」の、ゲイのジャック!もそれらしい感じで出て
ました。

ファッションやセット、景色、アパートの住人・・・まだまだ見どこ
ろはいっぱい。かなりおすすめです。(今ごろ書くなよって?)


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Commented by at 2005-05-25 12:47 x
壁一枚へだてただけのお互いの席で、
「万さん」「高くん」と呼び合いネットで会話。
なんか変!でもちょっとドキドキもする(笑)
「ギルバート・グレイプ」好きなので
「エイプリルの七面鳥」観てみますわ。


by aundo2005 | 2005-05-24 13:48 | Movie | Comments(1)